顧客の辛いクレームから卒業!トップ営業が語るマル秘テクニック術
Free-Photos / Pixabay

営業クレームは誰でも起こりえることである。

ただ”クレームを苦情として辛いと捉えるか、困っている人のご相談として捉えるか”はあなた次第である。

だが現実に困っている人の相談ゴトとして捉えても、クレームが辛いことには変わりない。

 

相手の相談ゴトとして捉えてみたが「営業マンが話せば話すほど、顧客の怒りクレームは大きくなっていくばかり…どうしよう」という悩みが余計な辛さを生んでいる原因だと思う。

 

だからこそ”顧客のクレームの怒りを鎮める営業テクニック”を本章ではご紹介したい。

 

ぜひ本章であなたの抱える辛いクレームから卒業してもらいたい。

 

クレームから逃げるな!逃げると辛いクレームは追ってくる

営業マル秘テクニックを使うには”たった1つだけ条件”がある。

”クレームから逃げてはいけない”という前提条件だ。

 

なぜクレームから逃げてはいけないのかを、営業のあなたに深く理解して頂きたい。

営業マンで、辛いクレームを経験したことのない人間は存在しない。

むしろ売れれば売れるほど、クレームは多くなるのが自然の原理である。

 

月に1本しか契約しない営業と月に10本も契約を取る営業マンがいたとしたら、どうだろうか。年間に換算すると12本と120本である。

つまり数の法則だけで言えば、年に12本営業マンと比べて”120本営業マンは10倍トラブルが起きる確率が高い”のである。

 

だが現実には年120本売り上げる営業マンの方がトラブルが少ない。

一体どうして数の確率では10倍も危険があるにも関わらず少ないのだろうか。

 

なぜなら”トップ営業マンはクレームから逃げない”からである。

 

なぜ辛いトラブルから逃げないと、クレーム率が下がるのか?

辛いクレームから逃げない理由は2つある。

ご紹介のお客様が増えないから

・クレームから逃げると大クレームに発展して膨大な時間を奪われるから

 

誰もが辛いクレームから逃げて、逃げ続ける。

「辛い、辛い、辛い…」と思って営業が顧客に背中を向けたが最期、より大きなクレームと化して追ってくる。

私が一度や二度ではない。辛いクレームから逃げた時期があったが、お客様の怒りは静まるばかりか大炎上してしまった経験がある。

 

この経験から”辛いクレームは逃げれば逃げるだけ、誰にも止められない暴走列車と化してしまう”ことが深く理解できた。

 

つまり逃げずにお客様の怒りが小さいうちに解決してしまえば「あんな辛いクレームにならないのか」と、あとになって気が付いたのだ。

その上、大クレームはあなたの時間を膨大に奪う上に”周囲の人達の時間も膨大に損失”してしまう。

周囲もあなたも時間と精神を消耗してしまう。

 

ぷちまとめ~辛いクレームの本質の考え方を変えてみよう

辛い大クレームに発展させない為に一番最初にすべきことは、やはり逃げないことなのである。

 

そもそもクレームとは”お客様のご相談ゴト”である。

99%営業の説明不足や”言った言わない”という水掛け論が多い。

つまりクレームは営業の布石の打ち方が甘かったり、きちんと分かるように説明をしていないケースが殆どなのだ。

 

単に実力不足だと言い切っていい。

お客様のご相談を辛いクレームに変え、モンスターに変えてしまうのは他でもない。自分自身であることに気付いた。「自分の実力不足を棚に上げて、逃げるなんて最低だ」と気が付いてからは、クレームに対して真摯に向き合えるようになった。

 

お客様ときちんと向き合うおかげで、現在では社内でクレーム率が最も低い。

顧客の数は誰よりも多いのにも関わらず、最もクレーム率が少ないのは逃げないコトと”もう1つのテクニック”が鍵を握っている。

 

辛いクレームから逃げないあなたに、このマル秘テクニックを盗んで頂きたい。

 

クレーム実例応対!辛いトラブルから卒業できるマル秘テクニック

どういうテクニックかというと『クレームが発生した際に、そのクレームの内容を分けて考えるもの』である。

 

実際のクレームを例にみてみよう。

顧客:「御社と先日契約したが、やっぱり全部が信用できないから契約解除したい」

あなた:「具体的に、どこが信用できないかを教えて頂けませんでしょうか。

顧客:「は??全部に決まってんだろ。お前の対応も気に入らないわ

あなた:「・・・・。申し訳ありません」

 

これは最低な例だが、意外と多くの人が陥りやすい例である。

まず何が悪かったのか。

 

「やっぱり信用できないから契約解除したい」と怒っている顧客に対して「具体的に、どこが信用できないかを教えて頂けませんでしょうか。」と言い放ってしまっている点だ。

 

あなたの返答に怒っているお客様は、このように感じたのだろう。

”私は悪いところが全くないと思っていますが、契約解除とまで仰るなら、どこか教えてください”と聞こえる可能性がある。

謝りもせずに理由を教えて欲しい、は炎上しているところに焚き木を足す行為である。

 

次は”クレームの内容を分けて考える”具体的な実例をご紹介する。

 

これで解決!クレームは”第一声の謝罪と内容を分解する”だけだった

先ほどの例の続きを見てみよう。

顧客:「御社と先日契約したが、やっぱり全部が信用できないから契約解除したい」

あなた:大変申し訳ございません。ご期待を裏切ってしまいましたことを、心から反省しております。○○様、大変ご迷惑をお掛けしたことと思いますが、どうか『一番信用できないとお感じになった点』を教えて頂けませんでしょうか。

顧客:「まずな、火曜日に書類を届けると自分から言ったのに来ないし、緊急でかけた電話の折り返しが次の日だぜ?契約するって決まったらこれかよ、って感じ。契約するって言ったらこんなに雑になるわけ?それとな……。」

 

まず謝罪と誠意を表したあとに『お客様が一番裏切られたと思う部分』を聞いてあげることで、次々に不満がお客様の口から出てくるようになる。

 

クレームが起きてしまうと、顧客は全ての事に疑心暗鬼になってしまい感情が乱れてしまう。信頼をしていたのに裏切られた気持ちになり、理性に歯止めが利かない状態である。

その状態は顧客自身も怒りの優先順位がつかない状態にいることが非常に多い。

 

ここであなたがお客様の怒りの優先順位をきちんと咀嚼して、丁寧に謝罪するだけで頑なだった不満が溶けていくのだ。

つまり冷静にさせる為に”どんなことが不満だったのか”をきちんと逃げずに質問するのである。

 

顧客からのクレームは辛い。だがクレームを言う顧客はもっと辛い!

元々、ご契約してくださるお客様はあなたに期待を持っていたケースが殆どである。

不誠実な対応を取られたと思ってしまったから、辛いクレームに発展している。

お客様もできれば契約解除などしたくなかったはずである。

 

だからこそきちんとお客様の不満に優先順位を付けて聞く。その後、きちんと改善する誠意を見せる。

 

お客様の「全部が信用できない」と言うのは、怒りから出た言葉である。

全部が信用できないなら、そもそもご契約まで至っていないはずである。

 

このクレームの本質は全部が信用できないわけではなく、契約後の対応の遅さに不満を爆発している。

ココを改善して欲しいなのである。

 

もし本当に一瞬で契約を切りたいならば、あなたではなく会社の上層部に電話してるはず。

わざわざ担当者に電話するということは、少なからず関係を元に戻したいのである。

顧客は元々気に入って契約した営業マンに辛いクレームなど言いたくないのだ。

 

お客様自身もクレームを言うのは体力も必要だし、精神力も必要になる。

辛いのだ。それを営業マンのあなたがきちんと反省をして改善しなければならない。

 

例え契約解除になったとしても、きちんとお客様の怒りを受け止めたのならば、その後の大クレームに発展することは少ない。

 

その後は、きちんと反省して次に繋げるほかない。

 

最後に~同じクレームを起こさないコツ

そもそもお客様が正面を向いてクレームを言ってくれたことに感謝すべきである。

なぜなら”あなたの成長する機会を運んでくれた”からである。

 

社会人になると、面と向かって怒ってくれる人は少なくなる。

だからこそ怒られた時にはきちんと反省して、次に繋げなければいけない。

心底反省すれば同じ過ちは起きにくい。

 

クレームを収める技術は、内容を分解してきちんと聞くことだが最も大切な”心の部分が欠けてしまう”と同じことを繰り返してしまう。

 

クレームをこなす技術だけでは足りない。

本当に大切なのは、顧客に対する感謝の気持ちである。

 

どうか辛いクレームを言っている顧客の辛い立場を理解してあげて欲しい。

それが一番クレームから卒業出来るコツである。

 

 

秀吉

 

関連記事:営業に困っている方は必読!プロが教える話術集

おすすめの記事