
「なぜあの人の頼み事は笑顔で引き受けられて、私の頼み事は嫌な顔をされるのだろう」
世の中には社内営業が下手な人と、社内営業が上手な人に分かれる。
社内営業が下手な人は売上が挙がらず、社内営業が上手な人はエビ反り型で成績が挙がっていた。
きちんと観察していると、社内営業と営業成績は見事に比例していた。
それもそのはず”社内営業が上手な人は、仕事の頼み方も非常に上手”だからである。
社内営業が上手な人の仕事の依頼は、社内のスタッフもとても協力的だった。
だからこそ、周りの力を借りて実力以上の力を発揮していたのだ。
つまり”好かれる頼み方”と””嫌われる頼み方”があることを知った。
私はずっと嫌われる頼み方をしていたばかりに営業成績もビリ。だが好かれる頼み方に変えたところ、今では60ヵ月連続営業成績№1である。
社内営業は社外営業に直結していることが確信に変わった。
社内営業が上手になって得たメリットが2つある。
・社内での自分の声が通りやすくなった
・仕事の依頼をすると”どの営業マンよりも早く”処理してくれた
緊急を要する時にこそ、この2つは非常に心強い武器になった。
一声かけると、社内全体に情報が共有されて指示せずとも”各セクション”で準備・対応してくれる。
その結果、お客様に最小限のご迷惑と迅速な対応ができるようになった。
結果的に社内営業のおかげで、顧客満足度が上がったのである。
社内での円滑なコミュニケーションができれば、社外のお客様とも円滑に意思疎通を図ることができる。
つまり仕事の本質は、まず社内営業がきちんとできるか否かにある。
ぜひ好かれる頼み方をマスターして、相手もあなたも嫌な思いをせずに頼み事ができるようになって欲しい。
あなたが困った時にいつも助けてくれるのは、仲間である。
Contents
もう社内営業に悩まない!即実践できる”頼み方の技術”
社内営業が下手な人は、人に好かれる頼み方が出来ない傾向にある。
まずは具体例を見てみよう。
■嫌われる頼み方
「この仕事をお願いね。これくらいはできるよね?」
「これなら出来るかな?」
■好かれる頼み方
「忙しいところごめんね。これやって欲しいんだけど、どうしても嫌なら断ってくれて全然いいから」
「この仕事お願いしたいんだけど、いくらなんでも今日中とか明日中は難しいよね?」
嫌われる頼み方は、上から目線に聞こえる話し方をしている。
反対に好かれる頼み方は、低姿勢な印象を与える。
これだけの話ならどこでも書いている話、私が伝えたいのはここから先にある。
社内営業が上手な人は”ズルい頼み方”をしていた。
先ほどの文章をもう一度詳しく見て欲しい。
「忙しいところごめんね。これやって欲しいんだけど、どうしても嫌なら断ってくれて全然いいから」
この文章をよく観察してみてほしい。
「どうしても嫌なら断ってくれて全然いいから」
(どうしても嫌ではないなら、断らないでください)という意味になる。
つまり相手の潜在意識に語り掛ける文章なのだ。
次の文章に進もう。
「この仕事お願いしたいんだけど、いくらなんでも今日中とか明日中は難しいよね?」
この文章をよく観察してみてほしい。
「今日中とか明日中は難しいよね」
(仕事を受ける前提で話が進んでいる)ことをお気づき頂けただろうか。
”今日中や明日中”という期限に相手の意識を集中させて、相手が仕事を請け負うことを前提に話しているのだ。
社内営業が上手な人は相手の潜在意識に語りかけたり、仕事の依頼が前提で依頼している。
このように説明されれば簡単なトリックだと分かる。
だが日常生活に溶け込ませると、相手はこの意図が分からなくなる。
当たり前の会話だと油断しているからこそ、誘導にハマってしまうのである。
社内営業が上手な人は商品説明でも”ズルい提案”を応用していた。
例えば、AとB商品があったとしよう。
その商品を勧めるさいにも社内営業で使ったテクニックが使える。
「直感でこの商品AとBのどちらが良いと感じますか?」
(いずれにしても自社商品のAかBを選ぶ前提で話が進められている)
トリックを知ればとてもシンプルで簡単。
だからこそシンプル過ぎて意識して使う人がいない。
稀に売れている人が無意識で使っているのを見るが、意識して使える人とは成績は雲泥の差である。
ぜひあなたも社内外で”前提条件”で頼み事や提案をしてみて欲しい。
シンプルだからこそ、強力である。
ズルさも要らない!このフレーズさえ覚えておけば社内営業はバッチリだ。
先ほどまでのコツや論理的な頼み方が苦手なあなたにピッタリ。
少しでも難しく感じたならば、これだけを覚えてリアルの世界に帰ってもらいたい。
先ほどの例を見てみよう。
「これくらい出来るよね?」
↓
「○○してもらえると助かるんだけど、良いかな?」
まずはこのフレーズだけ覚えて使いこなせれば、社内の軋轢は軽減される。
基本は年齢など関係なく、”低姿勢”で依頼するのが基本である。
業界に長く浸かっていると、偉くなった気がして気まで大きくなる人がいる。
年齢を重ねたベテランが丁寧な頼み方をしているとセクシーに感じる。
カッコイイ大人は傲慢な人ではなく、謙虚な年の取り方をした人である。
テクニックも非常に大切だが、一番大事なのは相手を思いやる気持ちだ。
社内営業はゴマすりではなく、気配りである
社内営業と聞くとすぐに”ゴマすり”と思う人もいる。
社内営業はゴマすりではなく、気配りである。
ゴマすりとは、いつまで経っても実力がスッカラカンで御用聞きに徹する姿を指す。
ただあなたが新人だったり、転職したばかりであれば”御用聞きに徹しなければいけない”のだ。
なぜなら利益を生みだしてもいない人間が出来ることといえば、最初は御用聞きしかないからだ。
実力がつくまでは御用聞きでのし上がるしかないのである。
次第に実力をつけた人が周囲に「手伝えることがないかい?」と聞くと、謙虚にみえて周囲は気配りできる人に感じるようになる。
人間は本当に不思議である。
ゴマすりと呼ばれる人と、気配り出来る人は実は紙一重なのだ。
唯一、ゴマすりと違う点は”実力があるか否か”だけである。
だからこそ早く実力をつけて卑屈から脱出しなければならないのである。
そこで実力をつける前でもゴマすりに見えずに気配りできるコツをご紹介する。
コーヒーを例にするので見て欲しい。
気が利く!と連発された私の社内営業とは?コーヒーを買いに行くだけだった。
例えば上司に「コンビニ行くならついでにコーヒー買ってきて」と言われたとする。
そこであなたは確認しなければならない事項がある。
・アイスなのかホットなのか
・ミルク有りなのか無なのか
・砂糖はいるのか要らないのか
・サイズはSなのかMなのか
・どこのコンビニのコーヒーが好きなのか
この点をきちんと確認してみよう。
ただ確認するといっても、この箇条書きをその場で質問し続けてはいけない。
こだわりのない上司に質問すると、面倒くさがられるケースがあるからだ。
だからこそ”日ごろ上司を観察してなければならない”のである。
社内営業とはその瞬間だけを観察するのではなく、毎日を観察することにある。
その観察のおかげで「コイツいつも細かいところまで見てるんだな!」と太鼓判を押されるのだ。
その気配りを社外のお客様に応用したら、もうあなたにメロメロである。
社内で気が利く行動が結果として社内外で影響の輪として広がっていくのだ。
社内営業の力で出世しないとすぐ組織では降格させられる
社内営業で出世しないと即降格の危険にさらされる。
売上だけを挙げる営業マンに多い例がある。
ずば抜けた営業成績を叩き出して出世したとしても”誰も協力してくれない環境”だと即ゲームオーバーになる。
なぜなら組織はチームだからである。
稀に先天的な才能で他人の協力なしで成績を挙げる人をみるが、出世した途端にすぐに淘汰される。
『売り上げを挙げるだけならいいが、部下を持つと大変な目にあう』
あなたはミスが少なく最短で成績を挙げられるかも知れないが、部下はミスはする上に成績は挙げられない。
つまり他の部署の方にも迷惑をかける可能性がグンッと上がるのである。
その際にあなたの社内営業がきちんとしていなかった場合、誰も協力してくれなくなってしまう。
私はこのような降格を何度も目にしてきた。
あなたが出世して成功するには『実績×周囲の協力』が必要不可欠なのだ。
社内営業から逃げてはいけない。
組織に勤めている限りはきちんと社内でも気配りしないと痛い目にあってしまうのである。
社内営業に疲れてしまったあなた!そんな時はあなたの隠れ家を見つけよう。
社内外で営業し続けると疲れてしますことがある。
そういった際に重要になるのが”隠れ家”だ。
私が究極に疲れた時に使う隠れ家がある。
リラクゼーションのお店で足のマッサージを受けて60分間の睡眠を取ることにしている。
携帯は車の中に置いてお店で心と体の充電する。
すると停止していた思考がグルグルと動き出すようになる。
そのまま重たい頭と体を引きずりながら仕事をしても効率は上がらない。
上がらないどころか、仕事の効率は非常に悪くなる。
それならば一旦リセットするのも良い方法だと思う。
隠れ家でなくても”あなたならでは”の充電方法を見つけるのも良いだろう。
社内外で気配りをし続けるのは必要不可欠だが、それよりも自分の身体と精神を労わってあげるのが一番大切である。