売れる方法と売れる仕組み 顧客の心を鷲掴みにする営業
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売れる営業マンと売れない営業マンの違いは何だろうか。

「売れる方法と売れる仕組みを知っているか否かの差」なのだ。

 

不景気になると、人間は消費する行為を避ける。

その為、売れる営業と売れない営業の差がどんどん広がっていく。

いつの世も売れる営業は時代に左右されず、売れない営業は時代に大きく左右される。

 

本章では”いつの世も売れる営業の仕組み”を解説していきたい。

 

売れる営業マンの「営業の仕組み」には再現性がある。

その仕組みを理解して行動さえすれば、売れる営業側の人間になれる。

 

売れる営業の仕組みを勘違いするな!

売れる営業の仕組み:商品説明を「しない」ではなく「する」

少し調べれば「商品説明をしないのが、売れる営業の仕組みなんだ」と叫んでいる方を見かける。

半分正解で半分不正解である。

 

なぜなら商品説明を受けたい顧客には説明をして、受けたくない方には説明をしないのが売れる営業手法である。

 

商品説明を聞きにきた顧客に、営業マンが長々と雑談を始めたとする。

とても温厚なお客様以外、怒り出すはずだ。

反対に商品説明を聞くより、どんな相手なのかを知りたいお客様に商品説明ばかりすると二度と会えなくなる。

 

つまり売れる営業の仕組みには、型はないのである。

 

もし型があるとするなら、たった1つ。

「相手が望む接客をするのが、営業の型」なのだ。

 

売れる営業の仕組みとは”常に顧客目線だ”ということ。

 

とてもシンプルだが、売れ続ける営業マンには必要な考え方である。

 

売れる営業の仕組み:お客様のことは聞かない

営業が知りたい情報を聞く人がいる。

「どれくらいでご予算をお考えですか?」

「どこに住みたいですか?」

「ご家族構成を教えて頂けませんか」

 

営業が知りたい情報を誰にでも機械のように聞くオウム君になってはいけない。

これは軽い尋問に近い。

では一体どうすれば尋問にならなくて済むのだろうか。

 

「相手の購買意欲に合わせて聞く」のがベターである。

 

重複するが、売れる営業は常に相手目線。

顧客が独身なのか、既婚者なのか、お金はあるのか、などを考えずに聞くのはご法度である。

 

売れる営業マンは「顧客の購買意欲をみて判断」している

商品が欲しい方には、買えるか否かの判断をするために質問をする。

「ローンにされますか?」

「ご融資の審査は通ってますか?」

「会社員の方ですか?事業主の方ですか?」

詳しく質問をしないと、情報が分からない上に営業サイドが”契約までの道のりが立てられない”のだ。

その為、詳しく踏み込んで話す。

 

ただ「今は欲しくないけど、近い将来欲しい方」に向けた営業トークは同じようにならない。

まだ欲しくない相手に、取り調べのように質問し続けると不快感を与える可能性が高い。

 

つまり唯一質問するとすれば「○○様、商品のご購入はいつ頃お考えなのでしょうか?」と聞くのがベストである。

 

今欲しいのなら、契約までの道のりを考えるといい。

後で欲しいなら、雑談などで関係性を作るといい。

 

ただ雑談が下手な営業マンが多すぎる。

売れる営業は雑談がとにかく上手い。

少しでも雑談に不安を感じるのなら、こちらを参考にしてもらいたい。

雑談をする機会が訪れたならば、必ず役に立つスキルである。

 

売れる営業の仕組み:接触回数は増やさない

間違えた営業の仕組みを説く人がいうフレーズがある。

「心理学では接触回数がが多いと好感をもつ」

これは大きな間違いである。

 

なぜなら初対面で嫌われてしまった場合、接触回数を増やせば憎悪に変わっていくからだ。

 

恋愛でもそうだろう。

初対面の女性に嫌われてしまってからでは取り返しがつかない。

接触回数を増やそうとすると、ストーカーになってしまう。

 

つまりただ単に接触回数を増やすだけでは「逆効果だ!」ということである。

 

売れる営業の仕組みが上手い人は、初対面で必ず相手に好印象を与える。

好印象を与えたあとの接触回数が増えることに関しては、好感を与えることが可能だ。

 

ただ売れない営業マンは初対面で好感を掴めないケースが非常に多い。

売れる営業マンの仕組みは、初対面の好印象→次も好印象→次も…という正のスパイラルに入っていく。

 

ご覧の通り「初対面で躓いてはいけない」のが分かるだろう。

 

ぜひ売れる営業マンの初対面で好感を掴む仕組みを見て頂きたい。

売れる営業の初回接客が「いかに大切か」が身に染みただろう。

 

売れる営業の仕組みはクレームにあり!?

売れる仕組みは営業がクレームを受容すること

同じ業務をさせても、クレーム客を多く引き当てる人間と、引き当てない人間がいる。

実はクレーム客が多く当たる・当たらないは、確率論ではない。

ただ単純に、あなたの実力不足なだけである。

これに例外はない。

よほどの恨みがないのに、お客様は営業マンを懲らしめたりしない。

 

懲らしめたくなる「なにか」をしてしまった原因に、あなたが気付いていないだけである。

 

売れる仕組みとは、クレームの原因を探るものだ

クレームの原因で一番多いのは、言い方の問題だ。

 

「何回も言いますが、、、、」

「先ほども説明しましたが、、、、」

「言っていいか分からないですが、、、、」

 

どれも一言が多い。

お客様はあなたが発する言葉の端々に「カチンッ!、カチンッ!」と、きている可能性が高い。

 

そして我慢し続けた挙句に、期日が間に合わなかったり、有言実行されなかった場合に爆発するのである。

一旦、爆発してしまった後は、貯めに貯めた怒りが、マーライオンのように次々とクレームが出てくる。

 

出尽くした後は、その担当者と金輪際関わりたくない為、急に口数が減り、丁寧な対応になるのである。

ここで、勘違いして欲しくないのだが、丁寧になるのは、許してもらったわけでも、スッキリして冷静になったわけでもない。

 

無関心の赤の他人となったのだ。

もう関わらなくて「ラッキー」ではなく、真摯に受け止めなければならない。

 

売れる営業は必ずクレームを次に活かす仕組みを作っている。

 

クレームで担当者が変わっても、クレームの原因を聞こう

私もそうだったが、継続的に安定して売れるキッカケとなったのは、クレームを仕組み化したおかげだった。

他の営業が語るような難しいものではなく、とてもシンプルな仕組み。

 

そのクレームを使った売れる仕組みとは「クレームが起きる、理由を聞く、ノートにまとめる、次に活かす」だけである。

 

とてもシンプル。

だが多くの営業ができない理由が1つある。

クレームを他責にしてしまう点だ。

「私は顧客にきちんと伝えたのに、知らないっておかしいだろ」と思ってはいけない。

”私の伝え方が悪い。次は知らないって言われない為にはどういう伝え方が良いだろうか”と考えるのが売れる営業の仕組みである。

 

言葉の伝え方だけでなく、説明したという書面を作り、印鑑をもらうのもいいかもしれない。

つまり同じ失敗をしないように次に活かさなければならない。

その為には、まずクレームの原因を聞いて、メモにまとめ、対策するのが一番効果的な改善の仕組み。

 

ぜひクレームには逃げずに、きちんと向き合ってもらいたい。

 

売れる仕組みの前に感情コントロールが先

売れる仕組みを成り立たせるのはあなたの態度が重要

相手が気持ちよくなるように対応すると、クレームが少なくなる。

当たり前である。

 

クレームを少なくするには、営業マンが顧客にイラっとしても態度に出してはいけない。

 

「このお客様、細かいなぁ」や、「何度言ったら分かるんだろう」と思うと態度に出てしまう。

「私は態度にでないタイプです」という方こそ、危ない。

顧客の前で感情が出てしまったら最後である。

 

一番態度に出やすい部分は、表情だ。

ちょっとした表情の変化で、コンマ0.1秒で顧客に伝わり、ゲームオーバーである。

 

表情とは不思議なもので、相当訓練しないと顔の表情に出てしまうものである。

 

例えばニュースを見ても、多くの人が表情に表れてしまっている。

・口角が上がる

・口角が下がる

・眉毛が動く

・目が泳ぐ

・瞬きが増える

 

あなたの心の動きは全て表情に表れてしまうのだ。

まずは「あなたが思っているより態度に出ている事実」に、気付くことから始めよう。

感情コントロールを制御しないと、素直にクレームの原因を受け止めれないのだ。

 

感情を落ち着かせて、売れる仕組みの「クレームが起きる、理由を聞く、ノートにまとめる、次に活かす」という正のスパイラルを心掛けてほしい。

 

仕組みづくりの前に「営業マンの好き嫌い」は関係ない

お客様を怒らせる原理だが、まずあなたが「カチンッ!」と、きたはずだ。

理由はどうあれ、まず最初に相手があなたの勘に触ったのではないだろうか。

そうでなければ、わざわざあなたが相手にイラッとさせる行動を取るはずがない。

そんな事は私も承知している。

 

ただ「仕事を請け負った時点で、プロとして振舞って欲しい」と言っているのだ。

 

例え相手が多少の理不尽を言ってきても、上手く躱せるくらいの力量をつけて欲しい。

そうでなければ、この世の中は「あなたの好き・嫌い」だらけのお客様になってしまう。

お客様に、「あなたの好き・嫌い」など、関係ない。

 

少しズル賢いくらいのお客様を、あなたは上手く扱わなければならないのだ。

それが、プロである。

グッと、堪えなければいけない時もある。

 

痛い程、気持ちは分かるが「あなたの成長痛」として捉えてもらいたい。

 

筋トレも同じだが、筋肉痛は痛い。

次第に同じ負荷ならば、筋肉痛すらならないはずだ。

 

イラっとして我慢していくうちに、次第にイラっとしなくなってくる。

売れる営業マンはイラっとより「そういう価値観の人もいるんだ」と勉強になったと思うのだ。

ネガティブな考え方より、ポジティブな考え方に感情をシフトしてもらいたい。

 

その感情コントロールが売れる仕組みの肝となる。

 

売れる仕組みの恩恵とは?!クレームが紹介に変わる瞬間

顧客のクレームから逃げないと、顧客から紹介を頂ける

あなたを先にカチンッとこさせる癖のある人から逃げてはいけない。

逃げる度に同じような癖のあるお客様があなたの前に現れ続けるのである。

まずは、逃げずに笑顔で対応しよう。

たったそれだけで、大きく変わるはずである。

 

なぜならば癖のあるお客様は「あなた以外にも同じ癖のある対応」をしているからだ。

 

他のスタッフが苦手意識を持って接した中で、あなただけが笑顔で良い接客をしたとしよう。

競争率1.0倍で、あなたに執着してくるはずだ。

この事実を知ってから、癖のあるお客様が大得意になったのである。

 

ちなみに、一旦信用を勝ち取ると「クレーム気質はどこにいったのかな?」と思うほどだ。

なぜならば、自己肯定感が満たされると、敵意を向ける必要がなくなるからである。

 

そういう人の交友関係は、広く浅い関係ではなく、”狭く深い関係の場合”が非常に多い。

私は癖のあるお客様から、ご紹介頂いた方からよく言われた言葉がある。

 

「○○さんが大丈夫と言ったら、絶対大丈夫です!なぜなら、○○さんは滅多に人を認めないので、認めた人は信頼がおける人だと信じています!」

 

私は「裏で繋がっているのかな?」と思うほど、癖のあるご友人の方々から同じセリフを言われてきた。

その結果、営業せずにご契約を受注し続けている。

営業のプロならば、苦手なお客様から逃げずに、きちんと向き合おう。

 

あなたが自身が成長する”何かを運んできてくれる”はずである。

その何かは人それぞれ違うもの。

逃げずに立ち向かうことで、売れるキッカケが必ずそこには潜んでいる。

 

つまり売れる仕組みは顧客と向き合うことだったのだ。

 

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