なぜ「営業トーク」をせずにトップ営業になれたのか|会話のコツ

「どうして営業トークをせずにトップ営業マンになれるのか?」という質問が一番多い。

これまで数多くのトップ営業の方と対話してきたが、売れない営業マンたちと決定的な違いがあった。

 

それは「世に出回る営業トークを使っていない」という点だった。

 

長期的に売れ続けている営業マンに話を聞くと「売れるコツは営業トークを使わないことだよ」と口を揃えて話していた。

つまり巷に蔓延る「イエスバット話法やフット・イン・ザ・ドア」は不要だということ。

ではいったいどのように物を売ればいいのだろうか。

 

売れる営業トークではなく、雑談トークを磨くことである。

 

これからの時代で売れていくコツ。

なぜならこれだけ物が飽和した世の中で営業が生き残る術はどうせ同じ商品を買うなら、あなたから買いたいと言われなければならない。

 

「何を買うか」から「誰から買うか」に時代は変わってきている。

 

ぜひ本章で営業トークのコツではなく、あなたという価値観を売るコツを学んで頂ければと思う。

 

営業トークを捨てて、価値観を売るコツを掴み取れ

営業トークより雑談トークのコツが大切

昔は営業トークを磨き、頭を下げれば売れる時代だった。

だが今の時代は営業トークなど聞き飽きているし、頭を下げられたら周囲の目が気になって「二度と会いたくない」という気持ちになる。

 

今、売れている営業マンたちはこぞって「営業トークをしないのがコツ」と話している。

 

現に私もあらゆる営業テクニックや営業トークは一通り勉強したが、実は営業トークは使っていない。

 

それよりは「私の営業に対する価値観はこうなんだよ!」ということを伝えている。

 

例えば「今の時代は残業を推奨していません。会社からも就業時間外は電話の使用も禁止されています。ただそれが本当の営業とは思わないのです。だからこっそりプライベート携帯をお伝えするので、何かあったらすぐご連絡くださいね」と伝える。

 

これが良いか悪いかは別として「あなたならでは」の価値観を伝えるのがコツである。

 

お客様は「この商品は売れ筋で今日買わないと売り切れてしまう可能性があります」というトークより、グッと胸にくるはずだ。

営業トークより「人で売っていく」ことが多様な時代に求められている。

 

人間味溢れるトークを磨くコツとは

人間味溢れるトークが売れるコツだが、その前に必ず必要な土台がある。

その土台とは初対面での雑談トークである。

 

勘違いして欲しくないのだが雑談トークとは「あなたが話す」わけではなく、「話してもらえる」ように話を運ぶのが大切。

 

このトークのコツさえ身につければ他社のライバルに怯えることもないし、商品性能で差をつける必要もない。

ぜひ初対面のお客様との導入の部分のコツを学んで頂きたい。

 

ちなみに人間味溢れる雑談トークのコツを、簡単にまとめた記事がある。

後半の『雑談のプロの部分』は内緒にしておきたかった部分である。

 

基礎中の基礎「お客様とのトークのコツ」とは

先ほどの雑談のプロの話が難しいと感じた人に向けて書いていく。

もし難しくないと感じたならこの章を飛ばして読み進めてほしい。

 

雑談トークのコツは「正しい会話のキャッチボール」ができるか否かにある。

 

そもそも正しい会話が成り立っていない状態で、先ほどの雑談トークを披露しても効果は薄い。

会話には2つの型がある。その型を知らずに営業トークをするから会話がズレていく。

 

次の章を読む前に2つの型を理解してから読み進めてほしい。

私は新人時代にこのトークの型を知れたおかげで新人王を受賞できた。

 

トップ営業に必要な「具体的なトーク」のコツとは

トップ営業に必要なトーク上手のコツとは

これからの時代は「人」で商品を売ると説明してきた。

その前段階で会話の型やクラブママの雑談トーク術などを見て頂けたと思う。

 

次章からは「より深い相手との会話のコツ」を掘り下げていきたい。

 

営業トークに頼りきりだった営業マンは、基礎の会話ができていないケースが多い。

それでは人間味溢れる営業トークを披露するコツを具体例交えてお話していきたい。

 

営業なら相手の意図を読み取らないトークはNG

営業とは相手が何を求めているのかを察知する職業ともいえる。

次の例は営業マン以前のトークのコツだが、今一度じっくり観察して頂きたい。

 

【トーク例】

A:「ところで、釣りとかするの?」

B:「今はしないですが、小学生の頃はよく川釣りをしていました」

 

これがもしBさんが「いえ、釣りは虫を付けるのが苦手なのでしません」と答えたとしたら、Aさんは会話する気が失せるだろう。

 

笑ってしまったかも知れないが、実は営業に従事する方でこのトークを使う人が多い。

例えば住宅展示会にお客様が足を運んだとする。

 

【トーク例】

お客様:「この無垢フローリングって良いですか?」

営業:「そうですね。味はありますが手入れは非常に大変ですね」

 

この文章を見て違和感に気付かないだろうか。

『相手の意図も分からずにマイナス発言』で返答してはいけないのだ。

 

つまりトーク上手のコツはむやみに会話の流れを止めたり曲げたりせずに「会話によい流れをつくる」ことに専念することなのである。

 

これは雑談トークでもアイスブレイクの時でも全く同じである。

ぜひ会話の流れを相手に乗せることを意識してほしい。

 

※アイスブレイクとは初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法。

詳しくはこちらにまとめてある。

アイスブレイクはトークの導入部分に必要な考え方。

 

【売れるコツ】心配症な人に営業トークは必要ない

売れない営業マンほど心配性なお客様と遭遇すると、営業トークに走る癖がある。

マウンティングとも言える「クロージング術」を使って強引に商品を買わせようとする。

それではうまくいく話もうまくいかない。

 

心配性なお客様こそ営業トークではなく、雑談トークで攻めるべきなのだ。

 

勝手に話してくれるお客様の方が楽。

なぜなら情報をどんどん相手の方から勝手に話してくれるから。

 

ただネガティブな人には寄り添ったトークをするだけでいい。

この人たちこそ売り込みが強い営業トークが苦手だからだ。

 

では寄り添ったトークのコツをみていこう。

 

営業マンは営業トークではなく相談に乗ることが大切

世の中には商品知識がなくても物が飛ぶように売れる営業マンたちがいる。

その人たちに共通しているのは「営業トーク」ではなく、「相談トーク」だった。

 

下記の会話例を見て欲しい。

顧客:「無垢材のフロアーが良いけど、メンテナンスがね」

営業:「無垢材とメンテンナンスフリーが組み合わさったものがあればよいのですね」

顧客:「う~ん。ただ値段も高いと買えないし…」

営業:「どれくらいのご予算なのですか?」

顧客:「無垢材の予算は全然でないです」

営業:「一般的なフロアーより5,000円だけ高いですが、こんな商品ありますよ!」

顧客:「なにこれ!知らなかったわ♫」

 

この流れは会話を圧縮して記載しているが、私はこのような会話運びをしている。

どこかの営業本に書いてある強引なクロージングトークをする必要もない。

 

この相談トークのコツは自然なヒアリングにある。

売れない営業に限って「尋問ヒアリング」をしてしまう。

 

警察官のような尋問ヒアリングではなく『お客様が何を求めているのか』を読み取るコツを学んでほしい。

 

たったこれだけで見違えるように「お客様の意図」が手に取るようにわかる。

そのコツを短く、簡潔に圧縮してまとめた記事がこちらである。

4つのコツがあなたをトップ営業の道へと導いてくれる。

 

PS:あなたの営業に対する価値観の認知を広めなさい

営業トークを磨く前に営業論を磨き上げた方がいい

営業トークは最寄りの書店に行けば「営業トークのコツ、魔法のクロージング術」など本棚に山ほど並んでいる。

だがそれを読んだところで成果は出ない。

結果が出ないどころか、間違ったトーク術を使ってお客様をドン引きさせてしまう可能性もあるくらいだ。

 

つまり営業トークを学んだところで「適切に使えるか否か」の判断がないと凶器になり得るということ。

 

そしてここまで読んで頂けたあなただから本音を言うが、巷にある営業トークを読んでも売れることはない。

もし読んだだけで売れるのであれば、世の中トップ営業の人間で溢れかえっているからだ。

 

売れない人こそ目の前の小手先のテクニックに走らずに「営業論を磨いてほしい」と願う。

 

それが一番の売れる近道である。

 

※営業論はこのブログの「自己啓発」のところにまとめてある。

 

最後に:あなたの営業の価値観をSNSで発信してみよう

コロナという脅威に日本はさらされた。

これからの営業スタイルは大きく変わるだろう。

その中で営業のあなたに取り組んでほしいことがある。

 

あなたの価値観をSNSで発信してほしい。

 

twitterでもインスタでもYouTubeでもなんでも媒体は良い。

これからはリアルなコミュニケーションより、オンラインでの人間関係の構築がカギになる。

 

つまりオンラインであなたの価値観に賛同した人を少しでも増やすことが、これからの新しい営業スタイルなのだ。

 

正しく健全にSNSを使えば最強の武器になると確信している。

私はSNSを利用して、本来であれば手が届かない人達と交流する機会に恵まれた。

 

営業トークや営業テクニックのコツを学ぶ前にSNSで影響力をつけるのが先決な時代である。

勘のいい人たちは既に動き出している。

 

さぁ、あなたも動き出そうか。

おすすめの記事