誰にも言えない失敗談!営業の糧にして明日へと繋げよう
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営業の失敗談、もしくは困った営業マンのエピソードを教えてください。来月からある会社の営業として働きます。中途採用+未経験なので皆さんの経験談を知りたいです。(男性/不動産営業/30歳)
営業の経験談をお伝え致します。トップ営業マンこそ、失敗談だらけです。なぜならそれだけ挑戦しているからです。営業の武勇伝こそ、巷で溢れ返っていますが情けない失敗談」は世に出ていません。私の実体験をあなたにお伝えできればと思います。

 

売れる営業と売れ続ける営業の違いをご存知だろうか。

その違いは、「いかに新人時代に失敗談を経験したか否か」にある。

 

現在、60ヵ月連続建築業界で売上No1と叩き出しているが、当時は失敗ばかりだった。

だがその失敗談があるおかげで、再現性のある営業を確立できたと自負している。

 

ただ私が振り返った時に「営業で失敗しやすい失敗談を先に予習したかった」と思った。

失敗談を予習できていれば、あんな情けない恥ずかしい思いはしていなかっただろう。

本章では新人営業マンが失敗しやすい失敗談を取り上げて、”なぜいけなかったのか”を詳しく解説していきたいと思う。

 

ぜひこの営業の失敗談を明日の糧にして頂きたい。

 

【失敗談】ご友人をお母さまと間違えてしまった事件

最悪な失敗談!私はお客様のご友人をお母さまと間違えてしまった

今でも失敗談に取り上げていいのかと悩むほど、お客様に失礼なことをしてしまった。

営業の失敗談というより、ただの失礼なヤツの話である。

 

7年前の営業し始めた時の話である。

私は新卒で業界最大手の賃貸営業に就職した。

賃貸営業とはお客様の引っ越しのお部屋をご一緒に決める仕事である。

 

お客様は条件に合う物件を営業マンの車に乗ってお部屋を見に行くことになる。

その車中で事件を起こしてしまったのだ。

 

この失敗談を活かし、固定概念を捨てよう

私は2人の女性を車に乗せて、お客様が気になるお部屋を車で見せて回っていた。

最終的に2つの物件で悩むところまで、テストクロージング(※1)ができた。

私は「最後のクロージングをしよう!」と決意して、2人にこう聞いてしまった。

 

お母さまは、どちらの物件が娘さんには良いと思いますか?

 

その瞬間、車内の空気が凍ったのが分かった。

10秒ほどの沈黙を経て、1人の女性が「私ってそんなに老けていますか?」と私の目を見つめていた。

 

7年経った今でも鮮明に覚えている最悪な失敗談である。

あの時ほど、「自分には営業職は向いていない!」と思ったことはない。

 

本当に本当に失礼な失敗談。

次は”なぜそのような最悪な事件を起こしてしまったのか”を触れていきたい。

 

失敗談を分析!行きつく先はやはり”固定概念”

この失敗談は完ぺきなる固定概念が原因である。

 

似た例で言えば下記のような例がある。

・夫婦だと思っていたが、不倫同士だった

・上司と部下だと思っていたが、義理の兄弟だった

・実の子供だと思っていたが、他人の子供だった

 

つまり「~だと思っていたが、実は○○だった」ケースが失敗談を生み出してしまう。

 

この失敗談の改善点は至ってシンプル。

「あなたの勝手な憶測は捨てなさい」というシンプルな改善策だ。

 

私はそれ以降、自分よがりな意見は口に出さないようにしている。

同じような失敗談はそれ以降、重ねてはいない。

 

※1→テストクロージングとクロージングは非常に大切なスキルである。

ピンっと来ない方はこちらを参照して欲しい。

営業で最も大事なスキル。

 

【失敗談】先輩を上司に売ってしまった事件

これまた最悪!責任を先輩のせいにしてしまった

2歳上の営業の先輩に教えてもらったことが間違っていた。

間違っていた内容が明るみに出た際に、私が責められてしまった。

 

その時に私は「○○先輩から教えてもらっただけです」と言い放ってしまったのだ。

 

つまり、恩を仇で返してしまったのである。

 

それ以降、その先輩は私にモノを教えてくれなかった。

その時は「間違えて教える先輩が悪いんだろ」と思っていたが、大きな勘違いだった。

 

自責ではなく、他責にした失敗談

この失敗談の根本の原因は、自分で調べなかった点にある。

 

先輩からの情報を鵜呑みにして、実行して、失敗したら先輩の責任にする。

最低な行為だ。

営業とは自分で調べて、汗をかいて手に入れた情報だからこそ、お客様の心を揺らすのだ。

 

間違っても聞いた話を調べもせずに、ただ指示に従うだけなら仕事とは言えない。

もっと言えば、自分が調べてさえいれば”先輩のミス”にも気付けて、先輩に喜ばれたかも知れない。

 

光の角度を顧客に変えると、失敗する話をされた方はたまったものではない。

 

どちらに転んでも「やはり聞いた情報の精査を自分ですべき」である。

 

この失敗談は営業あるある、だと思う。

先輩の話を鵜呑みにするな、と言いたい訳ではなく、「自分で行動して、精査しよう」という話だ。

 

売上が挙がった!他責にする失敗談のおかげ

先輩のせいにする失敗談のおかげで、すべて自分で調べる癖がついた。

 

この癖は、営業人生で一番獲得して良かった癖である。

 

何か問題があったり、不具合が起きたりした場合に自力で調べる癖がついていると、専門家とお話した時に話が通じる。

おそらく今あなたは「なんのことを言っているのか?」と思ったかもしれない。

 

自分で調べた情報が相手の情報を引き出すキッカケにも繋がるということだ。

つまりあなたが調べた倍以上に情報が入ってくる。

 

この失敗談の恩恵は、凄まじい功績を与えてくれた。

 

営業力に直結!内容が圧縮される恩恵

調べ癖がついたおかげで、何か問題があっても他ジャンルにも応用が利くようになった。

その上、専門家と話す際にも専門家が話す専門的なワードが、即座に理解できるようになったのだ。

 

つまり分からない用語を素通りして、分かった気にならない恩恵があった。

 

その上、知らない用語を聞きながら進む1時間より、知っている用語聞きながら進む1時間は、入ってくる知識量は雲泥の差である。

 

内容が圧縮された上、頭もハッキリする。

自力で調べる癖の恩恵は計り知れない。

 

※社内営業が苦手な方はこちら↓

 

手っ取り早く成長したいなら、失敗しよう

営業の失敗談が多い人間は魅力的である

手っ取り早く、成長するには「とにかく失敗する」しかない。

 

営業で失敗したくないから、失敗談を見たいと思ったとおもう。

だが第一線で働いているトップ営業マンも失敗からスタートしたのだ。

 

そもそも痛い思いをしなければ、学ぶことなど出来ないのだ。

あなたを創ってきた何十年をいきなり変えることは不可能であるし、一回の間違いで完ぺきに直る人もいない。

 

つまり、何度も失敗談を重ねて、立ち上がる以外に成長の道はないのである。

 

漫画でも失敗談を重ねない主人公は楽しくない!

映画や漫画もそうではないだろうか。

 

失敗せずに成功しかしていない映画を、誰が見るだろうか。

負けずに圧倒的に勝ち続けている漫画を、誰が読むだろうか。

 

ビビッて失敗から遠ざかっているあなたに忠告したい。

その行動こそ、一番遠回りな成長である。

 

ここで大切なのは下手な見栄やプライドを気にするのではなく、どんどん失敗して学び続けようということだ。

 

失敗から逃げずに、反省を繰り返せば必ず成長出来る。

私の失敗談は山ほどあるが、反省するたびに課題をクリアできると楽しい。

 

心の底から興奮と感動がこみ上げてくるし、また次もトライしよう、という気持ちにもなれる。

 

周囲に迷惑をかけながら進むしかない。

次第に失敗を恐れるどころか、自分の失敗パターンが分かってくる。

 

失敗の基本は、あなたの性格とリンクしている

失敗のパターンが分かれば、失敗は激減する。

私は失敗し続けて、ある法則に気付いた。

 

失敗の8割の原因は、「自身の性格と密接にリンクしている」という事実だ。

 

人の仕事の能力にそれほど大きな差があるとは思えない。

もちろん、エジソンなどの天才を除くが、それ以外の人間の能力など、ほぼ変わらないと思っている。

 

あらゆる仕事において、能力の向上も大切だが、人間として一番成長させなければいけないのは、人格である。

 

お客様にキレてしまったり、上司にキレてしまったりするのは、あなたの精神年齢が未熟だからである。

少し傷つくことを言われただけで、落ち込んだ顔をし、少し嫌なことを言われただけで、憤慨する。

 

感情の起伏が激しいことは、サービスマンの最低条件だが、コントロール出来ないと苦労がふいになる。

歯を食いしばって我慢することも大切だし、感情を抑えることも大切。

 

失敗談を増やさないコツは、いち早く人格を磨く。

 

その為には失敗を怖がらないで、挑戦する。

挑戦する勇気が人格を磨くきっかけになる。

 

あなたの人格を改善する方が成長速度は圧倒的に早い。

 

一番の成長する近道である。

 

”0から営業”を始める方へ

営業力は後天的な才能だと思っている。

この失敗談を見る限り「営業に才能がないのでは?」と思うかも知れない。

 

だが現役トップセールスであり、某グループ会社の営業取締役である。

その上、60ヵ月連続売上NO1に輝き、リクルートの雑誌にも掲載されるまでになった。

 

そんな私でも当時は「今までみた新人営業の中で、イッチバン才能ないわ」と言われていた。

エリアマネージャーに言われ、店長にも言われ…。

 

だが自身の営業の才能に巡り合ってからは、営業人生が一変した。

才能がない人間はこの世にいない。

ただ自分の才能に巡り合っていないだけである。

 

ぜひ失敗談と合わせて自身の能力を底上げして頂きたい。

そのキッカケになれば、とても嬉しく思う。

 

 

秀吉

 

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