
「お前、本当に空気が読めないよな」
このように言われた経験はないだろうか。
上記の言葉は、私が社会人一年目に鬼のように言われたフレーズである。直属の上司に言われすぎて、メンタルが崩壊しかけたくらいだ。
ただ、入社二年目以降は一切言われなくなった。
なぜなら「空気が読めない」と言われたタイミングで、その会話の前後を”メモに残す癖付け”をしたからである。
会話を文章に書き起こすことで、「なぜ空気が読めないと言われているのか」が可視化することができた。空気が読める、読めないを理解することができたおかげで、随分と仕事がしやすくなった。
もしあなたが今現在、空気が読めないと言われているのなら、この記事は役に立つだろう。
Contents
営業マンの空気が読める/読めないと言われる原因とは?

空気を読める/読めないの差は「精神世界と物理世界」のズレ
空気が読めないと言われる度に頭を抱えていたわけだが、会話メモに残すようになってからは一切言われなくなった。そのメモした会話の一部をみてほしい。
上司:「頭が痛いよ…」
私:「ちょうど鞄の中にバファリン入っているので、ぜひ使ってください」
上司:「(苦笑)空気読めないな…」
私:「え…(滝汗)」
この会話の一部だけを切り取ってみると、何が悪いのか分からないはず。
ただ、上司が「頭が痛いよ…」と発言する前の会話を見ると理解できるだろう。
上司:「何度も何度も、ファイルの中身を整理しなさい、と言ったよね?」
私:「はい。以後気をつけます。」
上司:「頭が痛いよ…」
私:「ちょうど鞄の中にバファリン入っているので、ぜひ使ってください」
上司:「(苦笑)空気読めないな…」
私:「え…(滝汗)」
上司が頭を抱える理由が理解できただろうか。
「上司は本当に頭が痛いわけではなく、何度も同じミスをする私に向かって”イタイ”」と言ったのである。
私自身、バファリンを渡したのは、”本当に頭が痛い”と勘違いしたうえでの行動だった。
これが、精神世界と物理世界のズレである。
もう少しこのズレを解説していくことにする。
精神世界と物理世界とは?
先の例を簡潔にまとめると、
①上司は身体の不調ではなく、心の不調を訴えた
②私は本当に頭痛がすると思い、バファリンを渡した
こんなところである。
精神的に頭が痛いと比喩表現を言った上司に対して、物理的に頭が痛いと認識したことによるズレである。このズレのせいで、「空気読めない」という発言に至ってしまった。
この例から分かる通り、言葉を額面通りに受けとってしまってはいけないことが理解できるだろう。
言葉の意味を区別するのが難しいと思うあなたへ
精神世界と物理世界と言うと、少し難しく聞こえるだろう。
なので、下記の例をみてほしい。
・セミナー会場があたたまってきた
セミナー会場の室内温度が上がったわけではなく、セミナー参加者の気持ちがあたたまってきたという比喩表現。
・ボクシングの試合でセコンドがタオルを投げた
ボクシング選手に汗を拭いてほしいから、タオルを投げたわけではない。試合を終わらせるための意思表示。
・冷たい彼氏
彼氏が低血圧で、冷え性という話ではない。優しくないと感じるときに使う抽象度の高い比喩表現。
このように常日頃、物理的な意味ではなく、心の内側を表現する言葉に触れている。
言葉には物理的/精神的な2つの側面があるということを意識するだけで、相手との会話のズレは少なくなる。
その際に強く意識してほしいことが3つある。
①今どんな状況なのか
②どんな状況で発せられた言葉なのか
③何を意図して、その言葉を選んだのか
この3つを意識しながら会話することで、額面通りの言葉を受け取らずに済む。
私自身、新卒から10年経った今でも、「相手は何を伝えたいのか」を意識して話を聞いている。
結果、上司や目の前のお客様から「空気が読めない」「意図が伝わらない」などの言葉を言われることが激減した。
ぜひ3つを意識しながら会話をしてみてほしい。
意識したこの瞬間から、効果を感じることだろう。
追伸
ブログ以外ではTwitterなどで情報発信している。
140文字で端的にまとめた文章を毎日投稿しているので、ビジネス戦闘力を上げたい方は見てほしい。
なにより、営業マンや接客業に従事する方は、SNSなどで情報発信をするといい。
会社の看板ではなく、個人の看板を磨く機会に繋がるし、将来独立したいときに”心強い武器”になる。