
営業を勉強しない人より、営業を勉強している人が売れる。
営業の勉強をしている人より”人間を勉強している人”の方が、もっと売れる。
営業スキルばかり学んでも売れるとは限らないのは本当だろうか。
人間力さえ持っていれば、営業テクニックがなくても売れるのだろうか。
正直、先天的な才能や環境によるから、分からないのが事実。
ただ断言できることが一つだけある。
「人間」を勉強するだけで、過去の自分ならとっくに心が折れていただろう出来事を、今の自分ならポキッと折れずに立ち向かえるようにはなれる。
才能あるトップ営業マンが持ち合わせている先天的な才能や天性の明るさなど必要ない。
どんな営業マンも後天的に磨くことができるのが「人間を知る」ということ。
会社では絶対に教えてくれない「売れる営業の極意」を本気で伝えていきたい。
ちなみに本章はネットで叩いて出てくるありふれた情報ではない。
現役、取締役営業本部長が執筆しているブログ記事である。
リアル営業で築き上げた「営業の模範解答」をじっくり読み進めていただきたい。
20代の売れる営業|絶対に会社で教わらなかった「営業の教科書」
20代が身につけるべき、売れる営業の教科書とは
「え?そんな考え方もありなの?」の連続が営業である。
売れる営業とは売れない営業マンよりも遥かにお客様と接する頻度が多い。
人と会う回数が増えれば「どうしてそんな考え方するの」というお客様にも遭遇する。
なぜなら考えてみれば当たり前なのだが、売れる営業マンは相当数の顧客と毎日接しているからだ。
裏を返すと「プライベートの自分なら絶対に友達になれない!」と思うお客様とも仲良くなれている、ということだ。
そうでなければ、商談回数の絶対分母数が増えるはずがない。
「分子÷分母」の分子(契約受注)が増えないことには、会えるチャンスが減り、契約できるチャンスが減る。
人と出逢えるチャンスを獲得するために多様な価値観を受け入れる。
そのために営業マンは「人間」というものを深く知るべきなのである。
人間と言うと少し難しく聞こえるが、シンプルに「人それぞれの特性と習性を勉強しよう」ということ。
結果として、相手の価値観を受け入れられるキャパシティーが増える。
次の章から具体的な”人間とはなにか”を伝えられたらと思う。
それでは営業で売れる人たちが密かに隠している、誰にも言わない秘密を公開していくことにする。
カンニングこそ、売れる営業の本質
学生時代、頭が良かった人が営業の世界で活躍できない理由をご存じだろうか。
「カンニングをしてはいけない」と思って自分の殻をいつまでも破ることができないからだ。
下手なプライドが邪魔して、カンニングは悪いコトと頭にこべりついている。
私より遥かに学歴が高く、私が二度も挑戦して落ちた大学を一発でストレスなく合格した彼は鳴かず飛ばずで営業の世界から姿を消した。
そもそも売れる営業とは先生が教えてくれるまで、じっと待つ考えがない。
試験や試練を与えてくれるまで待つことをせずに、自分から売れる営業の先輩からカンニングしていくから売れる。
つまり売れる営業とは受動的な姿勢ではなく、能動的な積極的な姿勢が大切なのだ。
この考え方を持つと、世の中のすべて人が先生に見えてくる。
営業の世界に足を踏み込んだなら、全ての人を営業の先生と仰ぎ、良いところも悪いところも積極的に勉強していくこと。
※売れる営業の先輩をカンニングしたおかげで、年収も役職も上がった。
90日もかからずトップ営業マンの仲間入りを果たした。
【ぷちまとめ】
学生時代のエリートと違い、営業の世界のエリートはカンニングの天才。
売れる営業は因果応報の事実を知っている
早速、結論からお伝えするのだが「必ずあなたが相手にストレスを与えたときは、必ず同等以上のストレスで返ってくる」ということ。
これがお客様の本質である。
売れる営業の方は痛いほど分かっている真実。
例えば無理矢理に契約をしようと圧迫営業をかけたとする。
もしかすると営業マンは目の前の契約を取れるかも知れない。
だが一週間後なのか、一年後なのか、自分に跳ね返ってくるという事実を目の当たりにした。
もしかするとその顧客から復讐というカタチで返ってこないケースもある。
圧迫営業をしたストレスが回りまわって噂となり、誰もその営業マンに寄り付かなくなる恐ろしい出来事だってある。
一時的に最大瞬間風速で売り上げた営業マンが消えた理由が口コミという復讐だった。
つまり「したこと」は必ず「かえされる」ということ。
人間の人生はプラスマイナス0で調整されている。
少し損をすることで、プラスというカタチで返ってくるのが営業の因果応報である。
売れる営業は損得勘定をゴミ箱に捨てていて「なにか相手のためになることはないか」を探して提供している。
以上のことから、自分の得ばかり押し付けずに相手の得になることを提案しよう、ということだ。
必ずあなたの善行は姿、カタチを変えて返ってくることを信じてgiveしていこう。
※ここまで読んで「営業が少しでも不安」になった方へ。
「営業ほど最高の仕事はこの世にない!」と本気で思っている。
【ぷちまとめ】
悪い口コミの広がるスピードは善行の5倍のスピードで駆け巡っていく。
売れる営業は「感謝と反省の記憶力」がいい
売れる営業の記憶力と成績は比例する
売れない営業マンは感謝の記憶力も悪ければ、反省の記憶力も悪い。
反対に売れる営業は「された」ことをいつまでも忘れないし、失敗した痛い経験は「二度と同じ轍を踏まないようにしよう」と誓っていた。
こういう話をすると「記憶力に自信がないんだよな・・・」とわけの分からない理由を述べる人がいる。
周囲より記憶力に自信がないのであれば「感謝ノート、反省ノート」の一つでもつけたらどうだろうか。
つまり売れる営業人は自分の弱点を平均点まで上げる工夫を欠かさない人だった。
「できない理由」を語るより、「できる理由」を考える人が売れる営業マンである。
”学校秀才”が営業の世界で活躍できるとは限らない最大の理由がここにある。
答えがない世界で、いかに自分で答えを探せるかを考え続ける戦い。
そのために必須なのが、感謝の記憶力と反省の記憶力である。
感謝を覚えていなければ、違うお客様に再現性をもって提案することもできない。
反省を覚えていなければ、イヤな思いを違うお客様にぶつけてしまうことになる。
売れる営業はとにかく顧客とやり取りした思い出を大切にしている。
根底に愛がなければ軽く考えてしまいがちな部分だからこそ、愛をもって記憶しているのである。
※新規のお客様が一発であなたのことを記憶する魔法とは?
”お客様に”記憶してもらう方法を特別に公開する。
【ぷちまとめ】
営業は自他ともに記憶力の競技である。
過度な緊張をしないのが売れる営業
そもそもなぜ資料を持っている手が震えるのか。
どうして商談中に言葉が詰まり、額から汗がとまらないのか。
シンプルに過度な緊張は「準備不足」以外のなにものでもない。
周りにいる売れる営業マンを想像してもらいたい。
手が震えて、額から汗を流し、言葉が詰まっているだろうか。
過度な緊張は性格が起因していることではなく、圧倒的な準備不足だと売れる営業マンは知っている。
だからこそ商談前は10回、100回と予行練習をしている。
1,000時間を超えたあたりからスムーズに話せるようになり、10,000時間で”予行練習ナシ”でアドリブ営業ができる。
つまり売れる営業マンの1時間を見て「すごい・・・私にはできない」と嘆くのではなく、圧倒的な準備をすること。
無駄と思うことを徹底的にやっておくことで、本番は一番ほどよい緊張で商談に臨むことができる。
恥ずかしくて誰にも言わないが、売れる営業マンの新人時代は意外に超ド凡人であることがわかった。
練習して、練習して、準備して、準備して、ここまでなっている。
※緊張せずにプレゼンできるコツをまとめておいた。
最高のパフォーマンスをするために必要なたった一つのこと。
【ぷちまとめ】
録音ロープレ、動画ロープレ、を一人でこなした。
周囲が呆れるくらい準備すると緊張から解放される。
売れる営業はクレームを「愛」だと受け取る
売れない営業マンはクレームを受けると「人格否定された」と感じて落ち込む。
中には勝手に嫌われたと解釈して「あの客、こんなにしてやったのに・・・」と陰口まで叩く人間もいる。
反対に売れる営業は(大好きなんだな)と解釈する。
だからこそ心底反省して信頼回復に努めようとする。
つまり「すき」の反対は「きらい」ではないということだ。
キライの反対は無関心であり、嫌われたなら”あなた自身にクレーム”は起きない。
本当に嫌いならばお客様はわざわざあなたにクレームなど言わずに本社にクレームをいれる。
売れる営業マンはその事実を深く理解していて、直接クレームを頂けるお客様は「期待してくれていて大好き」という感情を読み取っている。
仮に営業マンの大いなる勘違いだとしても、本人は最高のパフォーマンスを心掛けるはずだから正解なのだ。
大切なのはクレームから”にげない”ということである。
※クレームから卒業する”たった一つの魔法”をご紹介。
売れる営業マンが身につけるべき”怒りを鎮めるテクニック”である。
【ぷちまとめ】
売れる営業にとって、クレームとは「愛の告白」である。
売れる営業に必要なのは才能ではない
売れる営業が心掛けているコミュニケーションとは
99%の営業マンが間違っている認識としてコミュニケーションは「伝わった」だけでは足りない。
売れない営業マンはお客様からのクレームが多い。
その中でもダントツに多いのが、お客様とのやり取りで「言った、言わないの水掛け論」である。
営業側は言った、と主張し、お客様側は聞いていない、と言う。
第二位が「そんなつもりで言ったわけじゃないのに…」と漏らす営業である。
以上のことから何が言えるかというと「営業は伝えたことが正解ではなく、伝わったことが正解」だということ。
営業現場におけるコミュニケーションは部下とのやり取りでも全く同じ事がいえる。
上司が「おまえ、何度いったらわかるんだ」も全く同じで、”言ったが伝わっていない”のが事実である。
売れる営業におけるコミュニケーションとは自分が発信した言葉ではなく、相手の解釈が何より大切だということ。
今一度、伝えたではなく伝わったのかを意識して営業活動に励んでいただきたい。
※本当は教えたくない、売れる営業のコミュニケーションの極意をまとめた。
3Stepを踏みだけで手に入るなら、実にコミュニケーションとは簡単なものである。
【ぷちまとめ】
売れる営業は聴き手の頭の解釈に全集中している。
売れる営業マンは「真面目だね」に違和感を抱く
上司から「おまえは真面目だな」と投げかけられたら違和感を抱かなければならない。
一回だけなら誉め言葉かも知れないが、二回、三回と続くと「真面目はマジメ」ではなくなる。
営業で言う真面目の裏コトバは(君は指示通りにしか動けない人だね)が隠されている。
売れる営業は二度、三度言われることに「なぜ二回も三回も言われるのだろう」と思う癖がある。
「WHY思考」があるからこそ、額面上の言葉を真に受けてはいけないと気付くことができるのだ。
売れるか否かの差はシンプルに「なぜ(WHY)」と思う回数が売れない営業マンより多いだけ。
会話に敏感で疑問を持つ習慣がある営業マンは売れる。
ちなみに私は「真面目だね」と100回くらい言われて上記の事実に気付いた。
※なぜ真面目な営業マンが売れないのか、を深掘りした記事。
売れる営業とタバコを吸わないのが関係あるの?
【ぷちまとめ】
究極、営業は才能ではなく”どれだけ早く気付くか”勝負だと知った。
10億円でも驚かないのが、売れる営業
お客様が1億円の土地や10億円の土地を買おうか検討しても”営業マン自身が高い”と感じてはいけない。
売れない営業マンはとにかく自分のモノサシで価値観を測ろうとする。
売れる営業は「高いか安いか」など1㎜も気にしたことがなく、お客様が高いと思わせない工夫に全力を尽くしていた。
この営業思考は高額商品を取り扱う営業マンにとっては必須な思考。
自分の給与は240万円、お客様の給与は1億円でもビビらずに価値観を合わせようとする努力が必要である。
売れる営業は高くても売れる、高くても選ばれる、が営業のヘッドピン。
どんな時代でも、どんな業種でも、トップ営業で走り続けられる人は「マインド」がブレなかった。
軸がぶれないマインドを手に入れたおかげで、商品価値を高めることに成功した。
※営業活動をしていくのなら、トップ営業のマインドは必ず持っておくべきである。
売れる営業マインドを手に入れてから海老反り型で成績が挙がった。
【ぷちまとめ】
営業は相手目線になれば全ての問題が解決される。
最後に:売れる営業に正解はない
これまでお話してきた内容が必ずしも正解ではない。
私の正解及び、各業界の売れる営業に共通する部分をまとめたに過ぎない。
100%真似をしてほしい、といった内容でもない。
本章を参考にして”あなたならでは”の売れる営業論を確立してほしい。
あくまでも業種問わず売れる営業に共通する部分をまとめた教科書。
加筆して、自分のものにするのはあなたである。