
「営業マンは嘘をつくな」と上司に言われて、本当に嘘をつかずに営業したところ大クレームを引き起こした。
だが反対に「営業で嘘は当たり前だ」という精神で嘘をつきながら営業したところ、大クレームを引き起こした。
つまり営業マンが売上を挙げて活躍していくには「正しい嘘と失敗する嘘」があることが分かった。
私は以前、「営業は嘘がバレたら謝ればいい。契約できなかったら次のお客様がいる」という教えを受けた。が、この先輩が売れることはなかった。
だがバカ正直にペラペラと嘘をつかずにストレートに話す営業マンも売れることはなかった。
そこで本章では痛い思いをしてきた「営業マンの嘘の失敗」を取り上げながら、正しい嘘を学んで成績を挙げて頂きたいと思っている。
現に私は失敗しない嘘をつきながら、60ヵ月連続グループ売上No1を叩き出した。
お客様からご紹介頂ける紹介率も社内で一番多くなった。
どこにも書いていない「営業マンの嘘のつきかた」を解説していきたい。
Contents
営業マンは嘘をつけ!失敗する嘘と成功する嘘の違いを学ぼう
”嘘をつかない”と営業マンは怒られる
早速、結論から述べると「営業マンは嘘をついた方がいい」ということ。
恋愛と全く一緒で営業マンは嘘のつきかたで相手を傷つけることも癒すこともできる。
例えば女性に「私ってブス?」と聞かれて、「そうだね。ブスの部類だと思うよ」と言ったら殺されかねない。
あるいは男性の先輩に「俺って太っていて見た目悪いかな」と聞かれて、「そうですね!もう少し痩せた方がいいですかね」と返答したら、一生その先輩に可愛がってもらえないだろう。
極端な例だが「嘘をつかないと相手を傷つけてしまう可能性が高い」ということである。
営業現場でも「嘘をつかない」と失敗する
先ほどは恋愛を例にとって説明したが、次は営業現場での嘘をつかない例を見てみよう。
例えば初めのマイホームを検討しているお客様の年収が300万円だとする。
希望しているマンションは3,000万円という状況下(一般的には年収の6~7倍までしかローンを借りられない)中で、お客様から「私は住宅ローン借りられますか?」と質問を受けたとしよう。
その際に営業マンが「年収300万円では3,000万円の住宅ローンは組めません」と嘘をつかずに素直に言ってしまっては契約は受注できないだろう。
嘘をつかずにストレートに物事を話して上手くいくケースというのは実に少ないことがわかるはず。
では次に営業マンが嘘をつく場合を見てみよう。
”嘘をついても”営業マンは怒られる
前章の2つは”嘘をつかず”に失敗する例をみた。
次は”嘘をついても”失敗する例をみていこう。
女性から「私ってブス?」と聞かれて「いやいや!キレイな方だよ!」と言っても嫌われる可能性が高い。
あるいは男性の先輩に「俺って太っていて見た目悪いかな」と聞かれて、「いやいや、痩せていて見た目は良いですよ!」と答えると”コイツ馬鹿にしているのか”と激怒される可能性が高い。
つまり「嘘をつくのも相手を不快にさせてしまう可能性が高い」ということである。
営業現場でも「嘘をつく」と失敗する
営業マンが嘘をついて怒られる場合は多い。
例えばあなたが証券を扱っていて、経営者の方に「この株は絶対あがるのか?」と聞かれて、「絶対あがります!」と答えて”上がらなかった時”は死ぬほど怒られる。
あるいはお客様から「この土地を買って将来、売却益が出るのか」と聞かれて、「○○様!利益は出ます!」と言ったものなら”のちのち”大クレームを巻き起こすだろう。
つまり営業マンは嘘をついても、嘘をつかなくても失敗するということである。
そんな絶望の淵に立たされた私はある一つの「嘘の抜け道」を見つけた。
そこからの営業活動は快進撃だった。
もちろんプライベートも最高に上手く回り始めた。
ぜひ次の章で詳しく「嘘の抜け道」を解説していきたい。
失敗しない営業マンの「嘘の抜け道」とは
営業マンは嘘のつき方で運命が変わる
結論から申し上げると営業マンは嘘をついてはいけないが、嘘をついた方がいい。
もっと具体的に言うと「質問をストレートに返さずに”曲げて返す”ことが大切」なのである。
先ほどのプライベートな例を用いると、女性から「私ってブス?」と聞かれて「ブスだよ、ブスじゃないよ」と答えるのではない。
「なぜそう思ったの?」と聞き返すのである。
この女性の心理はブスということに何かしらの心的ストレスを抱えているかもしれない。
そこを探らないとブスか否かの反応ができない。
・その人は外見を話しているのか
・外見の一部(鼻、目など)を指しているのか
・性格的な面を指しているのか
つまり女性のブスという質問を「なぜその女性がブスという発言をしたのか」という話題に曲げることが大切なのである。
これは先ほどの男性の先輩でも同じで「俺、太っていて見た目が悪い?」という質問も「どうしてそう思ったのですか?」と曲げて返す。
まともに質問を受けて返さないスキルが営業マンに必要なのである。
営業マンは表面的な発言、返答をするのではなく「より深い内部の問題」を探っていくのが営業の仕事。
これを営業では「ヒアリング」という。
ヒアリング技術に不安がある方は参考にして頂きたい。
営業現場で使える嘘の曲げ方とは
次は営業マンがビジネス現場で使える嘘の曲げ方である。
先ほどのあなたが証券を扱っていて、経営者の方に「この株は絶対あがるのか?」と聞かれて、「絶対あがります!」と答えて”上がらなかった時”は死ぬほど怒られる。
お客様から「この土地を買って将来、売却益が出るのか」と聞かれて、「○○様!出ます!」と言ったものなら”のちのち”大クレームを巻き起こす。
この質問を”どのように調理して嘘をつかずに”曲げて返すか、がポイントである。
売れる営業マンの正解は「この株(この土地)が上がるとは言い切れませんが、今までのデータを見ると右肩上がりに上がっています」とハッキリ答えることである。
確実性を求められた際には嘘をついても、嘘をつかなくても”場の雰囲気”が悪くなる。
だからこそ「世の中に確実に言えることはない」というオーラを持って、確実なことはいえないとちゃんと伝えることである。
そしてそのあとが大切で「データ(数)を用いて未来を予想しています」と伝えること。
つまり営業マンは過去のエビデンス(証拠)を使って説得するということである。
経営者の「将来上がるのだよね?」という「将来上がる・上がらない」の土俵で戦わないということが大切。
【結論】
答えにくい質問は『相手の土俵』に乗っからずに戦うのが大切である。
※この土俵に乗らない技術と売れる営業マンの言葉の選び方を記事にまとめた。
営業マンが身に付けるべき「嘘の曲げ方」を参考にしてほしい。
最後に:活躍したい営業マンの方へ
将来バッキバキに活躍したい営業マンへ
これまでは嘘をつく営業マンや、嘘をつけという先輩営業マンに辟易したと思う。
だが本来の営業とは嘘をつかずに、嘘をついて(話題を変える)のが正しい営業である。
それが分かっただけでも、私は腹の底から「営業は言葉選び!楽しい!」と思えた。
「嘘も方便」という営業マンに心底、嫌気がさした人には目から鱗が落ちる情報だったと思う。
リアルな体験を通した一次情報を発信する売れる営業マンは世の中にすくない。
そこで最後まで読んで頂けたあなたに「ある習慣」を身に付けて頂きたい。
この習慣を身に付けることで「売れ続ける再現性の高い営業」があなたを待っている。
習慣が行動を作り、思考を作り上げていく。
売れるには売れる理由が隠されている。
ぜひ社内外でも愛される営業マンになって頂きたい。