口下手なトップセールスマンが楽しくお客様と話すコツ
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トップセールスマンの多くは口下手である。

「え?トップセールスマンは饒舌なイメージがありました!」と思う方も少なくはないだろう。

ではなぜ「トップセールスマンは口下手」なのだろうか?

 

お客様の9割以上が、セールスマンの話を聞きたいわけではなく、「自分の話を聞いてほしい」からだ。

 

人間が一番興味あるのは、商品でもなければ営業マンの饒舌なトークでもなく、自分自身のことである。

つまりセールスマンに饒舌に話されれば話されるほど、顧客は萎えていく。

 

口下手なトップセールスマンは、話す量と魅力が反比例するのを肌感覚で分かっているのだ。

 

ただ無言のトップセールスマンはこの世にいない。話を引き出す「質問力」に鍵がある。

 

その質問力さえ身に付ければ、口下手でも簡単にトップセールスマンになれるのだ。

私も口下手だと小さい頃から言われてきたが、60ヵ月連続売上No1に輝いている。

口下手を克服するのではなく、口下手を利用してトップへと駆け上がろう。

 

お客様に感謝される毎日が必ずあなたを待っている。

 

口下手なトップセールスマンの本質とは?

口下手なトップセールスマンは、口下手ではない⁉

せっかく本章を見て頂いているので、正直に本音をお伝えしたい。

 

「トップセールスマンに口下手な人はいない」

 

口下手なフリをしているだけなのだ。

饒舌な口調は相手に不信感を抱かせてしまう可能性がある。

詐欺師のように流暢に言葉が出てくる人間よりは、多少ぎこちない方が信頼をおける。

 

人間の本質を知っているからこそ、トップセールスマンは口下手な”フリ”をするのだ。

 

「なんだ、結局口下手ではないのか」と思って諦めるのは、まだ早い。

 

元々、口下手であればトップセールスマンになれる

トップセールスマンは、”あえて口下手なフリ”をしている。

つまり元々口下手な方であれば、『あえて口下手なフリ』をしなくて済む。

そのままの状態でトップセールスマンになれる可能性が高い。

 

なぜなら顧客との商談に失敗する原因の大半は、余計な一言にあるからだ。

 

多くのセールスマンが売れない一番の原因は、会話の蛇足にある。

反対に口下手なトップセールスマンの商談は、余計な話は一切ない。

 

求められた時のみ、会話をする程度である。

これが口下手トップセールスマンの秘訣。

 

1.口下手な人間がトップセールスマンになりやすい理由とは?

そもそも口下手には2パターンある。

1.話が不得意→話さないのでOK!

2.思いを伝えられない→そもそも伝えなくて良い!

 

1.何度も重複するが、顧客はあなたの話を求めていない。自分の悩み相談をしたいのである。例えば洗濯機が壊れたなら、「次はどんな洗濯機にしようかな?」と悩んでいる。

「乾燥付きの洗濯機がいい!」と思ったお客様に、ペラペラと必要もない機能を店員に説明をされる方が、非常に迷惑である。つまり口下手なおかげで、お客様から悩みを打ち明けてもらえるキッカケがある。だからこそ”顧客の目的”が理解出来るのだ。

あとはその悩みを解決する商品を勧めるだけ。間違っても饒舌に話す必要はない。

 

2.思いを伝えるより、要望を聞く

トップセールスマンは想いを先に伝えない。

先に質問をして、悩みを聞き出すのが先決だと考えるのが、トップセールスマンである。

 

大事なのでゆっくり読んでほしいが、「あなたが思いを込めて伝えることより、お客様が”一体何を求めて商品の購入を検討”しているか」を聞くのが一番重要なのだ。

 

つまり口下手な要素を持っていた方が、自分の話したい欲を抑える必要もなく、質問さえすればよいので「トップセールスマン」になれる確率が高いのである。

 

次の章では口下手な人だからこそ、必要な質問力についてお話したい。

 

口下手なトップセールスマンになる秘訣は、質問力にある

口下手なトップセールスマンの質問の仕方

口下手なセールスマンほど売れる。

ただ売れるセールスマンと売れないセールスマンの違いは何か。

 

それはお客様の意図を汲み取った質問ができるか否かに懸かっている。

 

この先は口下手でも簡単に、楽しく、お客様と会話ができるテクニックをご紹介していく。

前半は雑談の例を中心に、後半は実際のリアルな営業シーンを綴っていく。

 

本質はどちらも同じ。まずは簡単に思える雑談から見ていこう。

 

口下手なトップセールスマンの雑談とは?

雑談も営業も、本質の根っこの部分は一緒である。

とてもシンプルだが、「自分の話をするのではなく、相手に興味を持って質問する」だけなのだ。

 

いかに相手を主役にさせてあげられるかが勝負。

 

これさえ頭に入れておけば、大きく本質を外すことはない。

それでは具体的に相手を主役にさせる具体例をみていこう。

 

具体例!口下手トップセールスマンの雑談

話題をゴルフとする。

【沈黙パターン】

Aさん:「こないだ沖縄でゴルフしてきたんだよね。」

ダメセールスマン:「そうなのですね……」

→ゴルフの経験がないから、余計な発言をしないでおこうと沈黙になってしまう。またはゴルフが分からないので、何を話して良いか分からない状態。

 

■改善方法

→ゴルフの話題の前についてるキーワードに注目しよう。

「沖縄」のキーワードに注目する。ゴルフの話題はそのままにして、視点をズラして質問するのだ。

 

「こないだ沖縄でゴルフしてきたんだよね。」➡「そうなのですね。よく沖縄でゴルフされるのですか?

「そうなのさ、寒くなったら沖縄に行って皆でゴルフするんだ。沖縄のゴルフ場でさ~」

 

口下手なあなたでも、たったこれだけで顧客は話続けてくれる。

トップセールスマンはお客様を話題の主役にして、きちんと立てる。

 

一言質問するだけするだけで、どんどんお客様のトークは弾む。

なぜなら一番興味を持っているのは、自分の身の上トークだからだ。

 

口下手以前に最も良くない例

Aさん:「こないだ沖縄でゴルフしてきたんだよね。」

ダメセールスマン:「私もですね、こないだ沖縄に行ってきまして…」

 

口下手より最低な『雑談のマウンティング』である。口下手なセールスマンなら顧客も「慣れていないのかな?」と思い、許してくれる可能性が高い。

だが雑談のマウンティングをするセールスマンのことは、一発で嫌いになる。

 

お客様を主役から引きずり落とす行為は、最も罪が重いのだ。

 

トークが饒舌だからといって、良いわけではないのがお分かり頂けただろう。

 

※この雑談の知識は、あるクラブのママから伝授して頂いたテクニックである。

もう少し具体的に深く知りたい方は、まとめたので下記を参考にして欲しい。

 

口下手なトップセールスマンの具体的なトーク術

口下手でも売れる!トップセールスマンの質問力

口下手こそ売れるのは一言、一言、相手が求めているものを探る質問をするからである。

先程のように雑談のマウンティングをするセールスマンが多すぎる。

 

その中で話過ぎず、ポンッと1つ質問できるセールスマンがいれば非常に際立つのだ。

 

私は口下手だが、「聞いて欲しそうだな!」と思う質問を1会話に1つするようにしている。

私は求められるまで自分のことをペラペラ話さずに、相手を主役にして聞く側に徹する。

 

だが聞く側に徹するにも、相手に質問をしなければ会話はすぐに終わってしまう。

 

簡単なので、今すぐ使えるテクニックをお伝えしたいと思う。

 

口下手なトップセールスマン必見!簡単に使えるテクニック

このフレーズだけ覚えてほしい。

「なぜ」、「どうして」、「どのような理由で」

この3つだけで殆どセールスマンがトークせずに、お客様の方から話してくれる。

 

例えば、マイホームを購入する際に「地震に不安があった」とする。

【沈黙パターン】

Aさん「地震に対しては強い家なのですか?」

ダメセールスマン「とても強い家です。…

Aさん「そうなのですね。分かりました」

 

改善方法

Aさん「地震に対しては強い家なのですか?」

トップセールスマン「地震に関しては強い家ですが、どのようなご理由でご心配されているのでしょうか?

Aさん「実は熊本地震を経験していて、あの倒壊した姿を見ると少し怖いんです。その上~」

 

つまりたった一言で「なぜAさんが地震に対して敏感なのか」が分かる。

 

「なぜ」、「どうして」、「どのような理由で」を使いこなして頂きたい。

 

口下手より酷いマウンティングパターン

Aさん「地震に対しては強い家なのですか?」

ダメセールスマン「とても強い家です。震度6以上の地震でも全く問題ありません。なぜなら弊社の建物は特許技術を取得していて……

 

もはや耳が痛くなる最低な例。このトーク力ならば口下手の方が100倍良い。

 

改善方法

このダメセールスマンは、勝手に震度6以上の地震や建物特許の話題を繰り広げている。

だが、Aさんの求めるモノは震度6以上の地震に耐えられる建物の構造を求めているのだろうか。

特許を取得した家を望んでいるのだろうか。

 

もしかすると、余震に強い家を求めている可能性はないだろうか。

 

つまり勝手に予測して話すな、ということだ。大きな地震に強い建物と余震に強い建物は正確に言えば少し違う。何を求めているのかを正確に聞くのがトップセールスマンの質問力である。

 

PS:口下手は武器である

トップセールスマンの口下手は武器である

マシンガンのように話すセールスマンは、今の時代売れない。

昔は喋り倒せば売れた時代もあったかも知れないが、現代でそんな恥ずかしい行為は世間から受け入れられない。

 

私はいつも流暢にトークするセールスマンを見て、「羨ましい」と思ったものだ。

だが私の上司は口数も少なく、口下手と呼ばれるトップセールスマンである。

 

口下手だからこそ、一言の影響力が大きいし、相手を主役にさせるトーク術は見事なもの。

 

あなたが口下手で悩んでいるなら、とても素敵な武器を標準装備している状態に近い。

今では、「口下手な人の方が羨ましい」と思う。最強の武器を手にしているならば、あとは質問の仕方、ヒアリングの力を磨くだけでいい。

 

そのヒアリングの力の習得の仕方を記事にまとめたので、参考にしてほしい。

私はこの知識を新人の時代に身に付けておきたかった。

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