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転職した直後は、まず”お客様ではなく社内のスタッフ”に全力を注ぐと、大きな結果を生むことができる。
転職組には、2通りの人に分かれる。
転職したあとに”出世する人”と”一向に出世しない人”である。
即戦力になる人と、健康ぶら下がり機のように会社にいる人の差は、一体何なのだろうか。
それは、転職先で謙虚に振舞えるか、振舞えないかの差だった。
即戦力になる人は、年齢問わず社内のスタッフに対して、謙虚な姿勢を貫いた人であるのに対して、戦力外通知を受ける人は、前職での役職の振る舞い方を、転職先でもしてしまうという差であった。
前職の経験も生かして、社内のスタッフと対等に話してしまうと軋轢を生む場合が多いのだ。
少し癖のある社員ならば、「新人の癖に対等に話してきやがって」と思う社員もいるということである。
勘のいい方だと既にお分かりかと思うが、この文章は”転職先の社内に注目”して話を取り上げている。
戦力外になる人は、まずお客様に気に入られようとしたり、業者に気に入られようと必死になる。
これは、順番が逆である。
転職した先では、まず社内の人に好かれなければならない。
謙虚さに欠ける人は、社内営業が出来ていない。
社内営業が出来ていないから、全ての業務が滞っていく。
社内の業務が滞ると、お客様に提案するにも時間がかかる。
提案を待たせてしまう為、痺れを切らしたお客様は他の他社に流れてしまう。
負のサイクルの出来上がりである。
お客様だけに気に入られて営業をすれば良いというものでもない。
お客様より接触頻度が多い社内のスタッフに、気に入られなければならないのだ。
社内のスタッフに気に入られさえすれば、1人では発揮できない大きな力を出すことができる。
その為にも、前職でどれだけ偉かろうが、まずは謙虚な姿勢で社内のスタッフとコミニケーションを図るべきである。
その結果、大きな結果を生み出すことに繋がるだろう。
転職したばかりでの社内営業は、雑務を引き受けることが結果として社内から信用を得る近道である。
具体的な社内営業の方法は、シンプルである。
それは、”あらゆる雑務を一手に引き受ける”ということだ。
転職後は雑務を率先してこなすことに意味がある。
なぜならば、最初は雑務すら頼まれないからだ。
雑務を率先して、手を挙げ続けた先に頼まれるようになるのだ。
何事もそうだが、受け身でいてはいけない。
少しの勇気を持って臨まなければならない。
ただ、勇気をもって雑務をしたが、失敗するケースがある。
それは、雑務に気持ちが乗っていない場合である。
「使用済みのコップを洗うのかぁ。。」
「商談後のテーブルを拭くのかぁ。。」
「子供のおもちゃを片付けるのかぁ。。」
周囲は、そのような感情を瞬間的に察知する。
その瞬間に、「この人には、雑務すら頼むのはやめよう。」となるのだ。
例えば、外を掃除するときに「片手でゴミを掃いている人」と「両手でゴミを掃いている人」では見え方に雲泥の差がある。
ゴミを掃く時のスピードもそうだ。
「掃くスピードがとてもゆっくりな人」と「スピード感を持って掃く人」では、熱心さに差がある。
つまり、見え方が非常に大事なのである。
雑務は、丁寧さ×スピード感がとても大切なのである。
雑務をこなし続けたあとに、チャンスが舞い降りる。
上司から「この案件やってみないかい?」と声がかかるのだ。
なぜなら、上司は率先して雑務を引き受けた能動的な人にチャンスを与えたくなるからだ。
その上司も同じように社内で役に立つことで、社内から仕事をもらって実績に繋げていった人だからである。
「なぜ、あいつだけ出世してるんだ!」とよく耳にするが、その本当の理由は仕事が出来る、出来ないではなく、日頃の小さな積み重ねをしてきたか否かにあったのだ。
その小さな積み重ねは、必ずお客様とのやり取りの中でも随所に露出される。
社内での円滑さが、ダイレクトにお客様に伝わる。
お客様に伝わるからこそ、成績は数字に表れというわけだ。
つまり、社内外問わず、好かれながら仕事が出来るというわけだ。
ノンストレスで仕事ができるほど良いものはない。
PS:転職後は、”謙虚さは新人並み、実力は新人以上”を心がけると、社内外問わず協力してくれる人が増える。
転職後の謙虚さは回りまわってあなたの力になる。
その上、雑務の仕上げ方が新人以上だと、周囲の人の目にとまる。
仕事において、人の目を惹かない仕事の仕方は仕事ではないのだ。
雑務を大切にしている人は、ミスが少ない。
どんなに仕事ができても、書類のミスが10か所もあればチェックする上司は呆れてしまう。
仕事の基礎中の基礎である雑務にこそ、その人の”仕事への想いの集大成”が詰まっているのだ。
だからこそ、私も転職してきた方の掃除の仕方や書類の漏れをチェックしている。
どれだけその人の想いが詰まっているかを見るためである。
雑務はこの世で一番大切な仕事。
そのあなたの後ろ姿を社内の人は見ている。
ぜひ、社内の信用を勝ち取った上で、思う存分社外で力を発揮しよう。