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ビジネスでは目の前の大きな感動も大事だが、長く愛されるほうが大切である。
「大きな契約を取ってきます!」と、意気揚々と商談に向かう姿を見るが、まとめてきた者は少ない。
「大きなプロジェクトを絶対成功させる!」と、意気込む人は、声の大きさと成果は反比例する。
一発逆転を狙う人に多いのだが、実力以上の力を発揮させようと肩に力を入れる人がいる。
一発逆転を狙うギャンブルのやり方は得策ではないし、ビジネスはギャンブルではない。
反対に過度な意気込みをせずに、淡々と仕事に取り組む人がいる。
その人が、ポンッと大口の契約を取ってきたりする。
両者を観察すると大きな違いがあった。
先ほどの前者は、大口の時のみ最大限の力を入れて、後者は大小問わず力を抜くことはなかった。
成果の大小問わず力を抜かないということは、淡々と目の前のお客様の要望に応え続けているということである。
つまり、大口を狙う人は相手の期待も成果も120%超えようとするのに対して、大小問わず力を入れる人は相手の期待値を101%超えようとしているということだ。
デキる人は、大きな成果を求めない代わりに、10回中・8回の確率で”ちょっぴりの感動”を与え続けている。
結局、1回の大きな感動を演出するより、頻度の高いプチ感動の方が断然いい。
ぜひあなたも肩の力を抜いて、小さい感謝を相手にプレゼントしよう。
その積み重ねが結果として、大きな成果を生むだろう。
過度なサービスはお客様を麻痺させる
相手が過度に喜ぶことを連発しない方がいい。
なぜなら、感動させる度にハードルが上がり、感動に慣れてしまって、返って期待を落とす可能性があるからだ。
私の実体験でもあるが、過度なサービスはお客様の感覚を麻痺させてしまう。
当時、お客様の誕生日に和牛のセットをプレゼントしていた。
その上、夏には夕張メロンをお渡ししていた。
当然、長く続けられるはずもなく、その行為を私はやめてしまった。
その直後、ある一定数のお客様から、「今年はメロンはないの?」と電話が来るようになったのだ。
お客様は「それくらいのサービスは当たり前だ!」と言わんばかりにリターンを求めてしまうわけである。
それは、お客様が悪いわけではなく、過度なサービスをした私に責任がある。
今回の例は、”モノ”だが、過度な接客も同様だ。
お客様に呼ばれたら、全て投げうって、お客様の元に最優先で駆けつける。
いいことだが、顧客が増えるにしたがって、必ず対応出来なくなる。
その後、お客様から「え?なんで”いますぐ”駆けつけれないの?」と言われてしまう。
つまり人間というのは、上限のサービスに慣れてしまう生き物なのである。
だからこそ、過度なサービスではなく、”ちょっぴり嬉しいコト”を定期的にプレゼントするのだ。
ちょっぴり嬉しいコトをお客様にプレゼントすると、受け取る側も気を遣わず嬉しい。
何よりあなたが無理なく継続できるから素晴らしいのである。
肩の力を入れて実力以上の力を発揮しようとするのではなく、等身大で出来る最大限のサービスをお客様に提案しよう。
すると、お客様と長いお付き合いができるのだ。
ちょっぴりの感動は当たり前のことを当たり前にすること。
相手が面倒くさいと思うコトを変わりにしてあげることである。
例えば、お客様の代行で銀行にやり取りを手伝ってあげる。
手続きの手順を自分なりにフォーマットを作成し、お客様に全体の工程を書類として残してあげる。
つまり、ビジネスマンであれば当たり前であろう”細部のこと”に如何に注目してあげれるかが重要となる。
ここまで読んで、「え?そんなことか」と思うかも知れないが、”たった1%”の壁とはそんなものである。
新入社員の時に習ったことが、10年後あたり前にできない人があまりにも多い。
ぜひ、初心に戻ったつもりで”徹底的に初歩”から見直そう。
上手くいかない原因は、いつもあなたの基礎に問題がある。
PS:泥臭い作業に逃げない人こそ、成果を生む
学生時代の勉強の成績でもそうだっただろう。
高校生の頃の成績が伸び悩む本当の原因は、中学生の基礎に問題がある。
中学生の頃の成績が伸び悩む本当の原因は、小学生の基礎に問題がある。
つまり、”今”うまくいかない原因は、過去の基礎に問題があるのだ。
これはビジネスでも同じで、人をちょっぴり感動させるには、揺るがない基礎がないといけない。
基礎と作るには地味な作業の連続のため、多くの人が挫折してしまうものだ。
その地味な作業から逃げる為に、一発おおきな逆転劇を狙おうとする。
その魂胆がよくないのだ。
デキるビジネスパーソンは、淡々と物事に取り組み、精力的にお客様に知識と適切なサービスを提供している。
地味で泥臭い作業から逃げない者が、結果として安定した成果を生みだすのである。
成績の瞬間最大風速は、長い人生において大きな意味を持たない。