
相手の印象に残らなければ、その多勢と一緒である。
世の中には、優しい”いい人”は沢山いる。
なぜ、真面目で勤勉な人が評価されずに、少し”不真面目に見える”人が評価されるのか。
いつも私自身、不思議に思っていた。
仕事に手を抜く輩もいれば、独特なテンションで仕事をする不思議ちゃんもいた。
私は、「なぜあの人は性格も良いのに、他のクセのある人より仕事の成績がパッとしないのか」を徹底的に観察することにした。
その結果、ある事実が浮き彫りになったのだ。
その事実とは、”良い人は相手の印象に残っていない”ということだった。
どんなに真面目で優しい人でも、相手の頭の中に強く印象に残らなければ、覚えてもらえない。
例えば、1日何十人の人と名刺交換をするエグゼクティブの人がいたとしよう。
その方が毎日20人、30人と会う中で、”印象が薄いあなた”をきちんと覚えていられるはずがない。
このことは、あなたも社会人の登竜門である会社面接でも同じ経験をしているはずだ。
1組5~10名前後の会社面接では、”いかに面接官の印象に残るか”、が勝負だったはずである。
あなたも必死になって、面接官が求める人物像や、会社に貢献できるプレゼンを繰り広げていたことだろう。
翻って、今のあなたはどうだろうか。
相手の印象に残るための努力をしているだろうか。
初心に戻って、相手の印象に残るコツを思い出してみてほしい。
今の会社に選ばれてあなたは入社したのだ。
相手の会社を調べて、相手が興味のある答えを話す。
たったこれだけである。
その時と同じことを、初めて会う相手や業者さんに行うだけである。
それだけで、その多勢から抜きん出た印象を勝ち取ることができる。
もう、「誰でしたっけ?」など言わせない。
会う相手の情報を調べ尽くすことで、道は開ける
あなたは会社面接の際に、受ける会社のことを調べ尽くしただろう。
同じように、会う相手の情報を掴んでおくことが、相手の印象に残るコツである。
今はSNSの発達により、簡単に個人情報を入手できる時代だ。
その個人情報の中で、相手とあなたの共通点を見つけ出し、ノートに書き留めておく。
また、ブログやTwitterで情報発信している人ならば、相手の思考まで読み取れるはずである。
あなたがその人の文章を読み込めば、”どういう人が好き”で、”どんな人が嫌い”なのかまで読み取ることができるはずだ。
このことは勉強でいうと、先に答えが分かっているのと同じくらいの価値がある。
なぜなら、コミュニケーションにおいては相手との共通点探しが王道であるからだ。
わざわざ、初対面で共通点を探さなくて済む上、確実に分かっている共通点の話を振れば盛り上がる。
これほど答えが分かる時代に調べない行為は、非常に勿体ない。
あなたも共通点で相手と大いに盛り上がった上で、本題を切り出してもらいたい。
相手はあなたのことを一目をおくだろう。
相手の個人情報が分からなければ、会社の情報を手に入れよう。
会う相手の個人情報が分からなければ、相手の会社情報を調べるべきである。
チェックするべきポイントは、創業年月日や経歴、非常に大切な”他社との違い”を意識してみる必要がある。
特に他社と何が違うのか、を注目すると相手は大いに喜ぶだろう。
もし可能ならば、あなたが買える範囲のものならば、実際に相手の会社の商品を購入してみるのだ。
この話題に触れるだけで、相手はあなたに興味を持つはずである。
一次情報なので、間違いない。
もう1ステージ上のコツもある。
それは、相手の会社の商品を購入した上で、予算に余裕があれば他社製品も購入してみるのだ。
その上で、他社との比較を明確に分析して、”あなたの意見”を述べるのである。
これで、相手はもうあなたにメロメロだ。
ここまで徹底することを、準備という。
準備なくして、相手の印象に残るはずがない。
相手の印象に残れば、ご縁が続く。
ご縁が続くことによって、ビジネスに発展していく。
誰もが分かっている法則だが、多くの人がきちんと準備せずに人に会ってしまう。
誰でも準備さえすれば、人とのご縁は紡いでいけるのだ。
この準備さえ徹底すれば、「○○さん!」と呼ばれる毎日が訪れるだろう。
奇抜な格好や性格で相手に印象づけるより、あなたはスマートに相手に印象づけよう。